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L'Oneiropompe / 夢先案内猫

L'Oneiropompe / 夢先案内猫

大鴉  (四)  ポー




大鴉 ・・・ 四重奏(三) の続き


エドガー・アラン・ポー の詩 『 大鴉 』を
ギュスターヴ・ドレ の、この詩の為の挿入画と共に


原文 (Old English)

日夏 耿之介 版 ( 夫が傾倒 )
(一部、入力不可の漢字は、ひらがな入力しています。)


インフォシーク自動翻訳 版
(一部、インフォシーク翻訳不可の単語は修正しています。)


夢先案内猫・現代 版

以上の四重奏で 引き続き お楽しみ下さいませ

それでは、はじまり、 はじまり・・・

大鴉 11


Open here I flung the shutter, when, with many a flirt and flutter,
In there stepped a stately Raven of the saintly days of yore.
Not the least obeisance made he ; not a minute stopped or stayed he,
But , with mien of lord or lady, perched above my chamber door.


鎧戸の扉押しひらけば、むかしの神をさながらの
神彩厳若かなる大鴉、かうかう くわいくわい として翔び入りたる。
会釈もなさず、さては叉霎時も佇らず、はた憇はず
ひたむきにじょうらふ華紳の素振して、儂が房室の扉に棲まりたる、



ここで開きます、私はシャッターを投げつけました、
多くの浮気者と動揺で、いつ中で、
聖人のような昔の堂々としたからす座は、踏み出しました、
彼にされる全く敬意でない、
1分は止まらなかったか、彼のままでありませんでした、
しかし、支配者または女性の
(私の部屋のドアより上に高い所に置かれる)物腰で



雨戸の扉を押しひらくと、太古の神々の如く威厳ある大鴉が
バサッバサッと翼を羽ばたきながら飛び込んできた。
お辞儀一つもなく、じっと立ち止まることもなく・・・。
名士かそのご婦人の振る舞いで部屋の扉の上に止まった・・・、



大鴉 12


Perched upon a bust of Pallas just above my chamber door,
Perched, and sat, and nothing more.


儂が房室扉の眞上なる巴刺斯神像にぞ棲まりたる。
栖まりぬ、かくてことだになき。



私の部屋のドアより上にちょうどパラスの捜査に座りました;
高い所に置かれて、座ります、そして、より多くの何もない。



僕の部屋のドアの上のアテネの胸像に止まりました
落ち着いて座りました、それ以外の何もない



大鴉 13


Then this ebony bird beguiling my sad fancy into smiling,
By the grave and stern decorum of the countenance it wore,
Though thy crest be shorn and shaven, thou , I said,
art sure no craven, ghastly grim and ancien Raven
wandering from the Nightly shore,
Tell me what thy lordly name is on the Night's Plutonian shore !
Quoth the Raven, " Nevermore. "


黒檀色のこの禽が世に厳めしくきはきはしき行儀をみれば、
こころ悲しき空想も微笑に解けて儂糺すらく、
「てうさくは削がれてあれど、夜の領の汀杳かに彷徨り出し
こころおぢけて面高なる、老來の大鴉にはよもあらじ。
黄泉、閻羅の王の禁領にして、首長の本名を何とかよぶ? 」
鴉いらへぬ 「 またとなけめ。 」



そして微笑むことに私の嘆かわしい気まぐれを紛らしてるこの黒檀の鳥、
それが帯びた表情の重大で厳しい礼儀正しさによって、
「汝の頂上が剪断される、そして、剃った、汝」と、私が言いました。
そして、芸術が確かに少しも臆病ではありませんでした、
夜岸からそれているひどい厳しくて古代のからす座
汝の尊大な名前が夜のプルトンの岸で何であるかについて、
私に話してください!
「二度とでない」、からす座は言いました。



厳しく畏まった表情の暗黒の鳥は、
僕の打ちひしがれた心を和らげ微笑みを誘った。
僕は話しかけた。
「 おまえの頭の毛は抜け落ちてはいるけど、
夜の世界から彷徨い出た臆病で貧相な老いぼれの
はぐれ大鴉じゃなさそうだ。
夜の冥界の国で知られ通ったお前の名を教えてくれ。」
大鴉の応えは・・・、「 決して叶わない 」



・・・  つづく  ・・・



( 注意 )  巴刺斯 = Pallas = Athena
アテネと呼ぶ方が現代(日本)的だと思い、アテネにしています。
ちなみに クリムトも「 Pallas Athena 」の絵を描いてます。
Pallas Athena
ゼウスの頭から生まれた・・・女神アテネ



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